WordCamp Japan 2021 にスタッフとして参加しました

WordCamp Japan 2021 にスタッフとして参加しました

レポート//

2021年6月20日(日)〜26日(土)の7日間にわたって開催された【WordCamp Japan 2021】に、スタッフとして参加しました。得るものが多い、とても楽しい体験でした!

振り返りとともに、WordCampについてご紹介いたします。

WordCampとは?

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WordCampとは、全世界で約40%のホームページで利用されているCMS(ホームページやブログに適したソフトウェア)である〈WordPress〉の、利用者や開発者などが集まる公式のカンファレンスです。

WordPress に関連したブログ、ビジネス、ソーシャルメディアの話題を取り上げることもありますが、プログラムの大半 (最低8割) は WordPress に特化した内容となります。

引用元:https://japan.wordcamp.org

世界各国で開催されていて、日本でも毎年2〜3回ほど全国各地で開催されています。詳しくはこちら

スタッフは全員ボランティアで、利益を出さない(必要経費などは別ですが)非営利であることが前提です。

WordCamp Japan 2021 について

WordCamp Japan 2021 の経緯

通常は【WordCamp Tokyo】とか【WordCamp Osaka】など開催地名が付き、会場には日本のみならず海外からも参加者が訪れるという世界的なイベントです。らしいです。(※私は後述のWordCamp Ogijima 2020が初参加のため、リアル会場は未経験なのです…)

しかし今はご存知コロナ禍。前年の【WordCamp Ogijima 2020】は議論を重ね、初のオンライン開催に踏み切りました。委員長をはじめ強力なスタッフが集まっていて、結果的に大成功を収めました。(私もスタッフで参加させていただきましたが、ほぼ見ているだけでした…)

この成功がきっかけで『オンライン開催だから開催地は関係ない』という話が上がり、初の全国を対象にした【WordCamp Japan 2021】が開催される運びとなったのです。WordCampが開催できずイベントに飢えていた方々が集まり、70名近くの実行委員・サポートメンバーが集いました。

オンラインならではの工夫

オンライン開催ということで、コミュニケーションはもちろんオンラインです。

基本的にはチャットツール〈Slack〉で連絡を取り合い、定期的に〈Zoom〉でミーティングという具合です。

大勢が参加するプロジェクトなのでタスク管理は〈Backlog〉を、ドキュメントの共有に〈Google ドキュメント〉などを使って情報共有に努めていました。

【WordCamp Ogijima 2020】でも同様でしたが、多くの方がコロナ以前からこの手のツールを利用していて、これまでの積み重ねもあってか皆さん手慣れたものでした。つまづいている人がいたらサポートしたり、足りないことがあっても誰かしら補ったり…などなど。フリーランスの方も多いので“オンライン慣れ”されていますね。さすが!

オフィスアワーを設けて気軽に会話できるようにするなど、Slackや定期ミーティングだけでは足りないコミュニケーションを補う工夫は随所に見られました。なるほど

活動内容

セッション班、スポンサー班、映像班などチームに分かれ、それぞれの班で話し合いながらタスクを各個人に振り分けていきます。私はデザイン班に入りました。デザイン班ではキーヴィジュアルやロゴ・サイトデザイン・バナー・SUZURIでのグッズ作成・ZOOMの背景・後述の〈oVice〉の会場などなどビジュアル全般を制作。そして忘れてはならないのが班長入魂のジャパンわぷー

普段接することのない関東関西の強力なデザイナーさんとの作業は良い刺激になりました!(注:私はほとんど戦力になっていません…)デザイン班の活動はこちら

個人的にユニークだと思ったのは“コミュニケーション班”の存在です。WordCamp Ogijima 2020で誕生した(多分)スタッフ同士や参加者のコミュニケーションを円滑にするためのチームなのですが、ここにフォーカスを当てる組織はなかなか無いのではないでしょうか?しかし、これが実に効いています。コミュニケーションの質にこだわる姿勢がここに現れています。

今までのWordcampとの違い

実行委員長は『偶発的な会話』を重要視していました。対面(オフライン)のイベントであれば、休憩所や廊下ですれ違ったときのなんでもない雑談からなんらかのプロジェクトが進むこともありますが、オンラインでそれは難しく、多くの方が『オンラインミーティングはもどかしい』と感じている部分だと思います。これを軽減するために先述のオフィスアワーの頻度を増やしたり、後で述べる〈oVice〉など工夫を重ね『オンラインだけどオンラインらしくない』雰囲気が醸成されることに成功していました。

開催期間はなんと7日間!これも日本初のようです。通常は1〜2日間開催が多いのですが、今回は会場を気にする必要がなく、スタッフもリモート参加できるためです。まさにオンラインならでは!

〈conpass〉を使って参加者を募集し、なんと1000人超の方々が参加されました!

WordCamp Japan 2021 当日

最初と最後の日はセッションDay。You Tubeで2トラック配信です。

多くのWordPressユーザーによる実務に使えそうなお話や役立つ情報が盛りだくさんで、いろんなイベントをハシゴしないといけないようなボリュームの講演を一度に聞けるのは相当お得ではないでしょうか?

〈UDトーク〉でリアルタイム字幕表示し、アクセシビリティにも配慮されています。

間の5日間ははコントリビューターDay。コントリビューションは“貢献”の意味で、WordPressの普及や発展にみんなで貢献しようという事です。WordPress自体が無料のオープンソース(みんなで開発する)のため、WordPressに貢献してより良くしていこうというわけですが、貢献したぞという自己満足が目的ではない、この考え方が大好きです。

オンラインらしくないオンラインツール〈oVice〉

開催期間中は〈oVice〉という交流スペースが常設されていました。oViceはコロナ禍で注目されたコミュニケーションツールのひとつで、面等向かって話すZoomと異なり、バーチャルスペース内でアイコンを動かし相手に近づいて話しかけるスタイルです。“近づかないと話ができない”というデジタル空間では不利とも言えるアナログ的な要素をわざわざ取り入れている不思議なツールですが、これが実に面白く『オンラインだけどオフラインみたいな』雰囲気づくりに作用していました。

oVice内には受付があり、スポンサーブースを訪れると各スポンサーの担当者から直接お話を聞くことができます。ちなみにスポンサーにはWordPressテーマ〈Lightning〉のベクトルさんとかご存知ShopifyさんやGoogleさんなどがおられ、コアウェブバイタル(Core Web Vitals)についてお話されている様子も見られました。

会場中央にはパブリックビューイングがあってセッションをみんなで見ることができ、セッション後は○×クイズや人文字を作ったり(アイコンですが)などのイベントで盛り上がりました。

“お祭り感”が満載!

Zoomでは対面表示がメインなので一方的なコミュニケーションになりがちですが、oViceは自ら動いてコミュニケーションを取るためか双方向になりやすく、小グループに分けたりグループをまたいだりするのも容易なので、オフライン的な感覚になります。

面白いアイデアだったのが“喫煙所”の設置です。バーチャルスペースでは全く無意味なもので、当初はもちろん無かったのですが、雑談から『喫煙所が欲しいよね』となり急遽(oViceの背景はデザイン班が担当、デザイン班の有志が一晩で)描かれました。突然現れた喫煙所と自販機(の背景)に驚きましたが、なぜだかみんな集まります(笑)まさに雑談から生まれたアイデア!ちなみに背景は“お祭り感”が満載です。

また、殆どの方が椅子や座布団(の背景)にアイコンを置いて座ったような感じになります。ただの背景なのでそこに座らなくても全く問題ないのですが、椅子や矢印などが表示されるとバーチャルスペースでも行動を促すことが出来る事がわかりました(意外な発見)。委員長は『デザインの力』と仰っていましたが、個人的にはコミュニケーション班のアイデア出しが良かったからだと思っています。

イベント終了後はそのままoViceでオンライン飲み会でしたが、これもZoom飲み会と違ってあちこちテーブルを移動しながら色んな話を聞くことが可能ですし、酔っぱらいが乱入(!)することもあって、やはりオンラインらしからぬ雰囲気でした。

WordCamp Japan 2021レポ まとめ

オンラインは“盛り上がり感”を醸し出すのが難しく、これまでのオンラインイベントにはどこかしら“内輪受け感”が現れていることが多いのですが、WordCamp Japan 2021 はそういった余所余所しさを払拭したオンラインイベントだったのではないでしょうか。スタッフとして参加できて光栄に思います。

『ブログ書くまでがWordCamp』ということですので、これでようやく私のWordCampが終わりそうです。

スタッフとしての参加ばかりでしたので、来年は参加者として楽しみたいです。

(実はWordCamp Ogijima 2020のレポが未だなので、いずれ書きます…)では。

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